サラリーマンの定年と老後

超高齢化社会の到来とともに今現代日本で起こっている諸問題を考えます。

老後、まっさらな心の線

ただ一生懸命に生きて

ただ今日一日精一杯に生きて

今日を失敗しなければ明日もきっと上手くいく

何も思いわずらわずに

一日一日前に進むだけ

きっとそのうち上手くいくから

心の弱さを打ち消して

いや弱ささえ意識せずに

信じた道を疑うこともせずに歩むだけ

 

小細工無しで

策に溺れず

まっとうに一直線に

心に筋を一本通したならば

生き方に筋を一本通したならば

その筋をなぞりながら生きるだけ

 

もう何も考えない

思案しない

悩みもしない

思い煩わず

 

心の中の曲がったものを取り除いて

心の塵を落としたならば

心の曇りをすべて消し去った

右から左と流れてく

夢なのか幻なのか

悲しみなのか苦しさなのか

涙か慟哭か

心の叫びか

心のあがきか

寂しさも消し去った

心そのものを消し去った

 

もうわたしには何もない

守るべきものも捨て去るべきものも

何一つ残されてはいない

それでいい

人生はすべて消し去り裸になることだから

それでいい

男とはすべて失くしてもシャキッと立っていられるものだから

 

いつまでもどこまでも

こうやって

ここに座ってこうやって

一心に祈り捧げるものだから

 

男の仕事とは祈りのようなもの

まっさらな心に線を退く

どこまでも真っ直ぐな一本の線を

ただひたすら引いていく

 

もういいじゃない

そんなこと

どうでもいいじゃないの

いつかの祈りも通じずに

スターダストのごとく葬るだけ

人は誰もが最後にはスターダストのごとく葬去られるだけだから

涙にぬれて、涙も枯れて

寂しいものだから

 

素晴らしいお墓……

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